あるきっかけから「デザイン思考」のことを知り、関心を持ち始めて、関連する書籍を読み始めています。本書は、「デザイン思考」を知るうえで代表的な書物です。

 著者は、世界屈指のデザイン会社「IDEO」の社長兼CEOを務めた方です。デザイン会社といっても、図案や製品の外形をカッコよくするばかりでなく、製品の機能、制度の仕組みなど、全体を「デザイン」します。この会社は、アップルのマウスなど数々のイノベーションを生み出してきたことで有名です。

 

 本書の裏表紙の記載、「人々が気づいていないニーズを探り出し、飛躍的な発想で生活を豊かにするー それが「デザイン思考」だ。これを研究・開発部門だけでなく全社的に浸透させれば、組織は持続的にイノベーションを生み出すことができる。」

 この言葉が「デザイン思考」とは何か、端的に説明しています。

 

 本書は、具体例が豊富に盛り込まれているため新書版で300頁ほどになっています。少し本筋が見えにくくなっている気もしましたが、私の場合、先に「デザイン思考」を簡単に説明した本を読んでいたので、何とかついていくことができました。

 「まんがでわかる デザイン思考」(小田ビンチほか) 参照願います。

 

 「デザイン思考」でイノベーションを生み出す具体的な手法は、深い観察によって潜在的ニーズを探り出す、ブレーンストーミングによって各人のアイディアをたたき出してそれを発展させる、プロトタイプで試行してみるなどです。

 

 「デザイン思考」は、まずスタンフォード大学で、その後に東京大学でも教育に取り入れられるようになり、それを学んだ人材も増えています。しかし、著者は、まだ世界には解決しなければならない膨大な課題があるのに対して、デザイン思考家の数が少なすぎると感じておられるようです。

 私も、もう少し学習を進めれば、身近な課題の解決策くらいは考えだす手伝いができるようになるかもしれません。

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